平等坊・岩室遺跡

所在地:天理市岩室町・平等坊町
 遺跡は春日断層崖から流れ出る布留川が造り出した扇状地の下方に位置します。遺跡の範囲は東西300m、南北500mと考えられ、弥生時代前期から古墳時代前期まで継続した大集落です。
 本格的な調査は昭和45年から始まり、平成3、4年の天理市教委による大規模な調査によって、居住域が複数の環濠に囲まれた環濠集落で、後期に最も大きな環濠が掘られ、遺跡がこの時期、最も栄えたことが分かりました。
 この遺跡は、唐古・鍵遺跡ほどは大きくありませんが、弥生時代を通じて地域の中心的な遺跡でした。このような遺跡を当会では「拠点集落」と呼んでいます。「拠点集落」と呼ばれる遺跡は、現在、県内に10ヶ所ほど存在します。
 

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