大和弥生文化の会
豆谷和之さん追悼事業会




 
豆谷和之さん追悼事業のご案内

  豆谷和之さんの追悼事業会が設立されました。
 思えば豆谷さんの逝去から、既に8ヶ月が経とうとしています。
 多くの人が驚き、悲しみました。知らせは瞬く間に全国に広がり、葬儀に参列された方は一般の方124名、田原本町関係の方145名、そして考古学関係者は158名を数えました。
 はからずも葬儀が周囲の者に多くの人と繋がり、愛されていたことを、再認識させる場となりました。
 ここに掲載の内容は本来ならば、豆谷さんの友人・知人、それぞれに、直接、差し上げるべきところですが、交友関係が広く、全ての方に周知できそうもありません。
 追悼事業会の活動内容をご覧いただき、ご賛同いただけます方にご支援・ご協力いただければ、ありがたい限りです。そしてさらに、下記「事業会設立趣意書」「企画案内」PDFを、豆谷さんの友人、知人、そしてお知り合いの方へ配信いただければ、事務局は大いに助かります。
 今後の各種ご案内はメール配信が主となりますが、このページでも随時、掲載していきますので、ご活用下さい。
 皆様の「熱い」でご協力のほど、よろしくお願いします。

                    「豆谷和之さん追悼事業会」設立趣意書PDF
                    「豆谷和之さん追悼事業」企画案内PDF

掲載項目
   追悼事業会設立趣意書
   企画案内
     追悼文執筆案内
     豆谷 櫂君育英募金
     偲ぶ会(予告)
     追悼論集(予告)


 

  「豆谷和之さん追悼事業会」設立趣意書

謹啓 盛夏の候、皆様におかれましては、益々ご清祥のことと慶び申し上げます。
 さて、昨年末、我らの友人、豆谷和之さんが惜しくも逝去されてから、早くも8ヶ月が過ぎようとしています。年末の厳しい寒さの中、豆谷さんの突然の訃報に、多くの知人や友人が遠近を問わず、通夜や葬儀にかけつけ、残されたご家族と悲しみをともにしたことを今も忘れることができません。そうした知人・友人の中から、豆谷さんを追悼するとともに、残されたご家族をささやかではあるが支援しようとの声があがり、関係者が協議を重ね、このたび、「豆谷和之さん追悼事業会」を設立する運びとなりました。
 豆谷さんは、昭和41年12月29日、三重県伊勢市で生まれました。宇治山田高校の在学中から考古学の研究を志し、奈良大学文化財学科に進んで、考古学を専門とする道を歩みました。奈良大学在学中は、大学のゼミで、あるいは調査補助員として参加した唐古・鍵遺跡の発掘調査現場で、多くの友人や仲間と切磋琢磨しながら、日々、弥生土器、弥生文化の研究に勤しみました。
 その後、卒業論文のテーマとした前期弥生土器の研究をさらに進めるため、山口大学大学院に進学し、自らの研鑽ばかりでなく多くの後輩を育て、各地に赴いては資料を観察して、全国の研究者と交流を深め、研究の幅を広げてゆきました。山口大学埋蔵文化財資料館に助手として奉職後は、構内遺跡の発掘調査・研究に従事し、考古学に対する熱い想いを体現することで後輩達を覚醒させ、同時に暖かく指導し、育てました。さらには、山口県内を中心とした研究会に積極的に参加するとともに、全国的な弥生土器の研究会、京都で学生を中心に開催されていた京都弥生文化談話会、奈良で発足した大和弥生文化の会などの集まりにも距離を厭わず足繁く通い、精力的に論文等を専門誌に寄稿するなどして頭角をあらわし、弥生時代研究の若手研究者として注目を集めるようになりました。
 平成8年、縁あって、奈良県田原本町文化財保存課の専門職員に転職し、同町内の遺跡調査に従事するようになった豆谷さんは、多数の絵画土器が出土した清水風遺跡、弥生時代の大規模環濠集落として著名な唐古・鍵遺跡など、数々の発掘調査に尽力しました。とくに、大型建物が確認された唐古・鍵遺跡の第74次調査、第94次調査など、豆谷さんが担当した発掘調査には弥生時代研究のうえで極めて重要な成果が得られています。
 毎日、早朝から夜遅くまで田原本町内の文化財の保存と調査研究に心血を注いだ豆谷さんの粉骨砕身の成果は、平成21年に刊行された発掘調査報告書『唐古・鍵遺跡T』の報告文に刻み込まれています。豆谷さんは、13年に及ぶ文化財保存課在職の間も、公務の合間を縫って、学生時代から続けてきた弥生土器研究を怠ることなく、大和弥生文化の会による『奈良県弥生土器集成』をはじめ、研究成果を次々に論文にまとめてゆきました。
 そして、平成19年には、大学院修了後から交際を続けていた典子夫人と結婚し、21年には長男の櫂君が誕生しました。
 平成21年、総合政策課へ異動した豆谷さんは、唐古・鍵遺跡の史跡整備事業の担当となり、文化財の保存と活用に関わる業務に悪戦苦闘することとなります。史跡整備事業の困難さなど、その間の苦労話は、多くの友人が耳にするところでした。
 一方、休日返上で発掘調査の現場に立っていたそれまでの生活とは大きく環境が変化した豆谷さんは、家族とともに宇陀市に転居し、地域の人々に暖かく迎えられ、櫂君の成長を見守りながら、畑仕事やマラソンなど、考古学以外の方面にもその精力を傾けるようになります。とくに、22年に始まった奈良マラソンでは、連日の早朝練習が実り、フルマラソンを見事に完走し、沿道から応援する友人たちの喝さいを浴びました。
 休日には、各地の研究会に参加したり、遺跡見学に出かけたり、研究面でも、近畿弥生の会の代表を務め、近畿地方を代表する弥生時代研究者の一人として名前をとどろかせるようになった豆谷さんに、周囲は学問的な活躍を益々期待していたところでした。
 しかし、残念ながら、平成25年12月10日が命日となってしまいました。47回目の誕生日が目前でした。
 このような豆谷さんを追悼する事業として、次に記します5つの内容を計画しています。

   1.偲ぶ会
   2.著作集・追悼文集
   3.追悼論集
   4.遺品整理(遺物・実測図)
   5.豆谷櫂君育英募金

 とくに、著作集・追悼文集は、来年の刊行に向けて、作成を進めるものですが、研究者としての豆谷さんの業績を伝えるとともに、多くの人の脳裏に鮮烈な記憶を残す豆谷さんの足跡を記録し、長男の櫂君が成人した際に、父親の人となりがわかるような内容になることを願っています。
 それぞれの事業については、改めて、ご案内いたします。皆様には本事業会の趣旨をご理解、ご賛同いただき、各事業について、是非、お力添えをいただけますよう、謹んでお願い申し上げます。
                                           謹白
       
                                    平成26年8月3日
                                    発起人一同


〇事業会の構成

 代表発起人: 近藤喬一、奥 義次、泉 拓良、森岡秀人

 発 起 人 : 池田保信、市村慎太郎、伊藤淳史、岡田憲一、川上洋一
          桑原久男、佐藤亜聖、柴田昌児、清水琢哉、菅 榮太郎
          田畑直彦、田部剛士、田村陽一、濱田延充、深澤芳樹
          福西貴彦、藤井 整、村田裕一、柳澤一宏、吉田 広
          若林邦彦     ※50音順

 協力団体  : 奈良大学文学部文化財学科考古学研究室、山口大学人文
          学部考古学研究室、山口大学埋蔵文化財資料館、三重歴
          史文化研究会、弥生時代研究ネットワーク、近畿弥生の会
          大和弥生文化の会

 連 絡 先 : 〒632-0061 奈良県天理市永原町128-1
                    埋蔵文化財天理教調査団内
                   豆谷和之さん追悼事業会
                    電話 0743−67−1626

「豆谷和之さん追悼事業会」設立趣意書PDF 2014.8.5





 

  「豆谷和之さん追悼事業」企画案内


                                2014年8月3日
                                豆谷和之さん追悼事業会
                                発起人一同


  1.豆谷和之さん「追悼文」執筆のご案内
  2.豆谷櫂君育英募金へのご協力のお願い
  3.豆谷和之さんを偲ぶ会(予告)
  4.追悼論集のご案内(予告)

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 豆谷和之さん「追悼文」執筆のご案内

拝啓
 皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 早いもので、豆谷和之さんが急逝されてから8ヶ月が過ぎようとしております。
 遅くなりましたが、この度、追悼事業の一環として、皆様から追悼文を広く募り、彼の主な著作集と併せ、「著作集・追悼文集」(仮題)を刊行する運びとなりましたのでご案内させていただきます。
 この「著作集・追悼文集」は、典子夫人の「息子の櫂が大きくなったとき、父の在りし日を偲ぶものとなれば、ありがたいです。」との想いに添い、豆谷さんの主な著作、追悼文集、そして年譜・著作目録・発掘調査履歴・写真などで構成の予定です。
 豆谷さんの人となりが伝わるようなものとなるよう、編集にあたりますので、多くの皆様にご賛同いただき、ご執筆いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
                                           敬具

                         記

   刊行体裁 : B5判
   刊行予定 : 2015年秋の考古学協会
   執筆協賛金: 1エントリーに付き、2,000円をお願いします。
   申込締切日: 2014年10月末
   執筆内容 : 豆谷さんの思い出、エピソード、写真など。
   執筆の詳細: 申し込まれた方には、後日、詳細をご案内させて
            いただきます。
   執筆申込先: 〒632-0061 奈良県天理市永原町128-1
                   埋蔵文化財天理教調査団内
                   豆谷和之さん追悼事業会
          電話 0743-67-1626 FAX 0743-66-3830
          メールでの申込先  池田保信 宛

   ※申込時には、住所、氏名、所属の他に、豆谷さんとの間柄についてもお知らせ      下さい。基本的にはWebを使ったデータのやり取りをさせていただきますので、      郵送、FAXでの申込時には、メールアドレスの記載をお願いします。

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豆谷 櫂君育英募金へのご協力のお願い

拝啓
 涼しい季節が待ち遠しい今日この頃、皆様方におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 早いもので、豆谷和之さんが逝去されてから、8ヶ月が過ぎようとしています。豆谷さんは、田原本町唐古・鍵遺跡調査において出会われた典子さんと2007年1月にご結婚され、2009年にはお二人の間に櫂くんが生まれました。
 宇陀市榛原町の山路に居を構えてからは、特にご家族との時間を何よりも大切にされ、その子煩悩ぶりは、皆様広くご存知のことと思います。そのようなご家族、何よりまだ幼い長男、櫂くんを残しての別れは、察するにあまりあります。
 この度、事業会では、豆谷さんのその苦悩を幾ばくなりとも和らげ、典子さんと櫂くんの成長を見守る一助となればと思い、育英募金を企画させていただきました。
 追悼文集や追悼論文集とは別途、皆様から賜りました募金を追悼事業会で集約させていただき、直接お届けするものです。
 ご家族の状況をご賢察の上、何とぞご賛同いただき、広くご援助賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
                                           敬具

                          記

   募集金額: 一口 5,000円 (何口でも可)
   募集期限: 2014年12月末
         ※2015年1月の「豆谷和之さんを偲ぶ会」においてお渡しします。
          なお、著作集・追悼文集・追悼論集刊行などの収益は事業終了後、          育英資金として活用させていただきます。
   振込口座: ゆうちょ銀行・奈良富雄店(店番;099)
         口座番号:00970−9−329713
         口座名称:豆谷櫂君育英事業会
              (マメタニカイクンイクエイジギョウカイ)
   ※1.連絡先は必ずご記入下さい。なお、振込口座は執筆協賛金などの振込先
      (追悼事業会の口座)とは別です。領収書については振込票をもって替えさ
       せていただき、事業完了後、収支決算書に報告させていただきます。
   ※2.恐縮ですが、振込手数料のご負担をお願いいたします。払込手数料は、
       通常払込(データ伝送により入金処理)の場合、〔窓口〕5万円未満130円
       (5万円以上340円)・〔ATM〕5万円未満80円(5万円以上290円)、電信払
       込(オンラインを利用して入金処理)の場合、5万円未満540円(5万円以
       上756円)となります。


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 豆谷和之さんを偲ぶ会(予告)

   開催場所: 大阪上本町「ホテル・アウィーナ大阪」
   開催日時: 2015年1月24日(土)14:00〜16:00
   会  費: 1万円程度

   ※詳細については11月頃、ご案内させていただきます。



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 追悼論集のご案内(予告)

   刊行体裁: B5判
   刊行予定: 2016年5月(考古学協会)または2016年12月(三周忌)

   ※申込み、執筆要項などは、後日、ご案内させていただきます。


「豆谷和之さん追悼事業」企画案内PDF 2014.8.5 


 


                                        豆谷和之さん追悼事業会事務局
                                          (事務局長) 泉 拓良
                                          (総   括) 池田保信
                                          (会   計) 柳澤一宏
                                          (庶   務) 川上洋一、藤井 整
                                                  清水琢哉、岡田憲一
                                                  佐藤亜聖、市村慎太郎





 大和弥生文化の会からのご挨拶

 このたび、故豆谷和之さんの追悼事業会が、関係各位のご尽力により設立されました。
 各事業の告知や経過報告などは事業終了まで、当会のホームページで紹介させていただきますので、ご活用いただければ幸いです。

 豆谷さんには、会の設立当初から、中心的な役割を果たされてきました。特に近年は豆谷さんが一人でメンバーを導いている、といっても過言ではない状況となっていました。
 今回のことは残されたメンバーにとって、とても悲しいできごとですが、いつまでも過去を向いていては、豆谷さんから「魂の活」を入れられそうです。
 豆谷さんの逝去を受け、会のこれからについて相談会を重ねました。その結果、メンバーの総意として体制を改めて、続けてみようということになりました。実は一昨年前から、解散の話しがあがり、その方向で話が進んでいました。「続けた方が良いですよ。」と豆谷さんが、昨年の夏に言ったことばが、心に響いています。
 それぞれが本業の中心世代として活動する状況で、活動を継続できるのか不安ですが、幸い、若い方や中堅の方の参加を得ることができました。これまでのような活動はできないかもしれませんが、ゆっくりと確実に歩を進めていければと考えています。
 まずは彼の追悼事業から始めます。
 今後とも皆様のご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

          2014年8月
                                            代 表  池田保信
                                            会 計  柳沢一宏
                                              事務局 川上洋一、清水琢哉
                                                  杉山拓己、杉山真由美